アニメ聖地化の失敗と成功例、聖地化成功の秘訣はあるのか

アニメの聖地化による地方の復興


わかり易い例としては鷲宮がある。

アニメ「らき☆すた」のヒットにより、鷲宮神社のらき☆すた神輿が毎年恒例の行事となった。

それに続くように、地方を題材としたアニメが増え、露骨な「地方フィーチャー」アニメの跋扈が続くことになった。


しかし、らき☆すたのように聖地化に成功したアニメは少なく、風化していくアニメも多い。

らき☆すた以降、聖地化に大成功したといえる2大アニメ。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」と「ガールズアンドパンツァー」である。


「あの花」においては、「秩父」の地方活性化に大いに貢献したといえるだろう。

スタンプラリー、龍勢祭り、あの花ラベルのビールなどのおみやげ品など、地方の収入にも多大な貢献を残した。

「ガールズアンドパンツァー」においても、あんこう祭りが毎年賑わいを見せている。


これらのメガヒット聖地アニメに比べ、「氷菓」や「たまこまーけっと」、「中二病でも恋がしたい」などのアニメは今ひとつの盛り上がりといえる。


アニメ自体はヒットしたのに、聖地が盛り上がらない違いはいったいなんなのか。


まず大きな違いとしては、「聖地」である必要があったのか、なかったのか。

地方を題材にしたアニメに、その土地である必要性、その土地だからこそ成立したアニメだったのかという点である。


もう一つは、原作者または制作陣の土地への思い入れ、愛が伝わるのかどうか。

どうしてもその土地を題材にしてやりたかったアニメであれば、聖地としての泊がつくのも頷ける。


聖地化の成功したアニメと、そうでなかったアニメでは、

制作側(主に出資者、クライアントと呼ばれるサイドの人間)が、「これ聖地化したら盛り上がるからどっかの地方を題材にしようよ」と言ったかどうか。

いわゆる「興行的聖地化アニメ」であった場合、そのアニメの聖地化は失敗するだろうと考える。


現在も地方を題材としたアニメは多数放送され、その聖地に赴く「アニメ聖地巡礼」も行われている。

しかし、意図して設定された「興行的聖地巡礼アニメ」における地方活性化は決して望まれず、そしてきっと盛り上がらないだろう。

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サブカルチャーからメインカルチャーへ。 アニメ、マンガ、ゲーム、声優、オタク・・・etc 業界の片隅でものを書く著者の業界裏話から業界のこの先を綴ります。

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