声優が「声優業」以外をやる理由と必要性について

声優だから声優だけをやっていればいい。


飽和した声優業界。

毎年かわいい新人声優が次々と登場し、世代交代が日増しに激しくなる現状。


人気声優ならば、声優だけやっていればいいのではないか。

そう考える人も少なくはないだろう。


実は声優だけでは「声優」として生きていくのは難しいのだ。

様々な地上波でも取り上げられているが、声優として声優が稼働した場合、

ジュニアというランクでは「1話あたり15,000円」の出演料が支払われる。


アニメは1クール3ヶ月。単純計算で4週かける3ヶ月で12話だ。

これをジュニア単価で計算すると、1本のアニメに出演して、12話×15,000円で180,000円。

3ヶ月を180,000円の給料で生きていける人間はいないだろう。


では他の収入源とはなにか。

まず、現在のアニメ業界で一般的に行われているアニメプロモーション。

「宣伝番組としてのニコニコ生放送」である。

アニメによって違いはあるが、毎週OA前後でのニコ生、または月一回のニコ生にキャストが出演するものである。こちらも基本的には出演料が発生する。


さらに、主要キャストであれば、OPまたはEDテーマのキャラソンがある。

拘束時間も長く、リハやレコーディングなど稼働は多くなるが、出演料は高めだ。


一番出演料が高いものは、「イベント」である。

DVD、Blu-rayの発売に合わせて開催される「リリースイベント」

イベントの単価は他のものと比べて高くなる傾向があるのだ。


上記すべてをこなして、やっと声優として食っていけるレベルになるだろう。


アニメで主要キャストを務め、メディア露出が多くなり、業界関係者からの注目を浴びる。

そこから、アニメ以外の仕事が増えて、生活水準が上がっていく。


声優だけをやって生きていくというのは大変厳しい道なのである。

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サブカルチャーからメインカルチャーへ。 アニメ、マンガ、ゲーム、声優、オタク・・・etc 業界の片隅でものを書く著者の業界裏話から業界のこの先を綴ります。

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